みちのく旅行記

みちのくです!仕事の休暇はよく旅してます!

カシオンと北星の物語 振り返りましょう。

ブログを設立当初から書き続けてきたカシオンと北星の物語。

現在九州編でストップしてますが、ここで今までの物語を振り返って、カシオンと北星が出会ったあの時、そして2人が旅立つあの日までの物語を全編まとめました。

文字数にして25000文字以上。

セリフばかりの物語とは言え、読むのにかなり時間がかかってしまいますので、お時間に余裕を持ってご覧下さい。

それでは、カシオンと北星の物語スタートです!

 

ある日、「カシオン」と言う名前の少年がいました。
カシオンは寝台特急カシオペア」に乗るのが大好きでした。
ある日、カシオンは17歳になって、カシオペアで北海道に行く予定をしていました。
駅のホームで駅弁を買いに行きました。
カシオン「駅弁2つ」
店員「あいよ!」
駅弁を買ってカシオペアに乗ると発車ベルが鳴りました。
そこに一人、カシオペアに駆け込んで乗ってきた人がいました。
その人の名前は「北星」という16歳の年下の女の子でした。
駅員「駆け込み乗車はおやめ下さい!!」
北星はギリギリでカシオペアに乗りました。
北星「危なかった。」
その人を見たカシオンは鼻からケチャップが。
しかも、北星の寝る部屋は、隣がカシオンの部屋なのです。
荷物を確認している北星の声がカシオンに聞こえます。
北星「忘れ物は無いよね。」
カシオン(隣の部屋なの!!)
カシオンが考えてるとき…
北星「あぁ!!駅弁を買うの忘れた!!」
カシオン(はぁ!?)

北星の今の財布の中は280円しかありません。
なぜなら、上野駅でお土産を買いすぎてしまったのです。
カシオペアは北海道まで行きます。
その間、北星は何も食べる事ができません。
その時、カシオンは思いました。
カシオン「そうえば、駅弁2つ買ったな。この駅弁の1つをあげたら良いのかな。」
その頃、北星は困っていました。
北星「どうしょう、280円じゃ食堂車にも行けない。」
その時、
コンコンっと扉を叩く音が聞こえた。
北星「どうぞ。」
そして中に入って来たのがカシオンです。
カシオン「あのー、隣の部屋の人なのですけど、これ…、よければもらってください。」
渡されたのが1つの駅弁です。
カシオンは駅弁をあげるのを決めたのです。
北星「これを私に??」
カシオン「何も食べれないと困るでしょう。コレを食べてください。」
北星は微笑んでカシオンに言った。
北星「ありがとう!!」
その微笑みを見たカシオンは、鼻から血が止まりません。
2人が初めて仲良くなったのです。

駅弁を渡して部屋に戻ろうとしたカシオン、すると北星が…。
カシオン「では僕はこれで。」
北星「待って。」
カシオン「??」
北星「一緒に食べませんか?」
カシオン「えぇぇぇぇぇ!?」
北星「どうせ部屋に戻ったら暇でしょ、だったら一緒に食べましょうよ。」
カシオンは仕方がなく一緒に食べる事になりました。
カシオンの心の声「何も間違いがありませんように!!」
カシオンは祈り続けました。
駅弁を北星の部屋に持ってきて。
カシオン 北星「いただきます。」
そして食べ始めました。
カシオンの心の声「味はいつもと変わらない。」
すると北星が。
北星「あっ口に食べ物が付いてるよ。」
そしてハンカチを取り出し、カシオンの口をふきました。
カシオン「えぇっ!!??」
カシオンは顔が真っ赤になりました。
北星「はい、とれたわ。」
カシオンは頭が混乱しています。
北星「私の名前、北星って言うの。」
それにつられて、
カシオン「ぼっ僕はカシオン!!」
北星「カシオン、よろしくね。」
ドサッ!!
カシオンはぶっ倒れました。
それもそのはず、カシオンは北星に一目惚れしてしまったのだから。

朝、札幌駅に着いて、ここからは別行動のため、一度離れることになる。
カシオン「今日、どうしますか?」
北星「夕方にまたここで会いましょう。」
カシオン「分かりました。」
そして別々になりました。

夕方の5時、札幌駅で再び合流しました。
カシオン「あっ来た!」
北星「ごめんなさい、遅れて。」
この時間の電車は、5:12発の「北斗星」。
そしてその電車で上野に帰ります。
カシオン「えーっと部屋は14Aの部屋。」
北星「こっちよ。」
カシオン「あったあった。」
カシオン「!!??」
北星「さっ入りましょう。」
カシオン「ちょっと待って下さい!!」
北星「??」
カシオン「どうして部屋が一緒なのですか!!」
北星「部屋が2つもいらないでしょ!」
カシオン「そう言う問題じゃないでしょ!!」
カシオン「もし間違いがあったらどうするのですか!!」
北星「その時はその時よ。」
カシオン「そんなぁぁぁぁぁ!!」

夜の7:00、食堂車に行って夕食を食べるカシオンと北星。
カシオン「いいところですね。」
北星「グランシャリオ、いつもここで食べてるの。」
カシオン「へぇー。」
夕食をすませて部屋に戻る二人。
カシオン「運良くベッドは2つあった。」
北星「私は左のベッド。」
カシオン「では僕は右のベッドで。」
夜の10:00、もう寝る時間です。
北星「じゃあおやすみ。」
カシオン「おっおやすみ。」
これで1日終わるわけない。
ここからが本番。

夜の12:00、まだ起きてたカシオン、そのとき。
スタッ。
北星が起き上がりました。
そしてそのまま歯を磨きに行きました。
カシオンの心の声「歯を磨いてるのか、びっくりした。」
カシオンの心の声「とりあえず寝よう。」
ズトッ!!
カシオンの心の声「何だ今の音!?北星がベッドに入った音!?」
そう思ったカシオンは、
カシオン「とりあえず見てみよう。」
振り返って見ると、
北星「スー、スー。」
カシオン「えっ!!!」
何と北星、間違えてカシオンのベッドに寝てしまった。
カシオン「ちょっ!!どうしよう!!」
北星は布団にも入ってません。
カシオン「このままだと風邪引くかもしれないし、でも。」
カシオンは北星を自分の布団に入れました。
カシオン「何もないように。」

朝の7:00、北星が起きました。
北星「おはよ。」
北星はカシオンの布団に入ってる事に気づきました。
北星「あっ、また布団間違えた!!」
北星「でも、わざわざ布団に入れてくれるなんて、優しい人。」
そう言って起き上がり、
北星「さて、朝ご飯。」
しかしカシオンはもう起きてました。
カシオン「本当に今後大丈夫だよね!!」

上野駅に着いてここからは別々になります。
カシオン「今日はどうします??」
北星「私はどっちでもいいけど。」
北星「そうだ!!」
北星「夜にまたここで会いましょうよ。」
カシオン「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
北星「えーって何よ!!」
こうして一度家に帰った二人とも。

夜の6:00、北星の家である問題が起きてました。
北星「どうしてカシオンと付き合ってはいけないの!!」
北星の父「お前はまだ16歳なんだぞ!!」
北星の父「高校にも行かずに男と付き合うなど認めん!!」
北星は怒って、棚の物を投げつけました。
北星「ヒドイ!!!」
そう言って家を出て行きました。

カシオンは上野駅で駅弁を買ってた時、携帯が鳴りました。
カシオン「もしもし??」
北星「・・・助・・け・て・・。」
カシオン「どうしたの!?」
カシオン「とにかく上野駅で待ってるから!!」

夜の7:00、カシオンと北星が合流。
カシオン「何があったの!?」
北星「じつは・・・。」
家で起きたことをカシオンに言いました。
カシオン「そんなことがあったのか。」
北星「私、まだあなたと一緒にいたいから。」
カシオン「だからと言って、ベットを1つにするなよ!!」
部屋はベットが1つしかない部屋を予約した北星。
カシオン「なんでベットを1つにしたの?」
北星「一緒にそばで寝たいから・・。」
カシオン「ブッ!!!」
カシオン「しかたがない、僕は床で寝るよ。」
そう言って、2人とも別々で寝ます。

夜の10:00、まだ2人は寝ないでいた。
カシオン「うぅ、寒い。」
北星「カシオン。」
カシオン「??」
北星「もし寒かったら布団に入れば・・・。」
カシオン「入るわけないでしょーーー!!!」
カシオン「間違いがあったらどうするの!!!」

夜中の1:00、北星はもう眠ってます。
しかし、カシオンは・・・。
カシオン「うぅ、寒くて眠れない。」
カシオン「しかたがない。」
カシオンはベットの端に入りました。
北星「やっぱり入ったわね。」
カシオン「えっ!!?」
北星はカシオンを抱きかかえました。
北星「寒くて眠れないのでしょ。私が暖めてあげる。」
カシオン「あわわわわわわわ!!!!」
北星「でもちょっと嬉しかった。入ってくれて。」
カシオン「え???」
北星「私ずっと一人だったから、一緒に寝る人がいなかったの。」
北星「でも2人で寝るのは初めてなの。2人だと寂しくないから。」
カシオン「・・・」
そう言って2人とも眠りました。

2日後、カシオンと北星は札幌駅で再会しました。
カシオン「北星!!」
北星「カシオン!!」
北星「会いたかったよ!!」
カシオン「元気だった??」
北星「うん!!」
そうしてる間に・・・。
駅員「まもなく寝台特急北斗星が発車します。」
カシオン「おっと!!」
カシオン「早く乗ろう!!」
北星「えぇ!!」

北斗星は上野に向かって出発した。

 

カシオン「ねぇ、北星」
北星「何??」
カシオン「北星の名前ってどんな感じに付けられたの??」
北星「私は東北生まれで、東北の北と、お母さんが星を見るのが大好きで、綺麗な意味で北星になったの。」
カシオン「えっ??」
カシオン「電車からとった名前じゃないの??」
北星「実は違うの。」
北星「じゃあ、カシオンはどうなの??」
カシオン「昔お父さんが電車が好きでね、青森で生まれた時に寝台特急の名前からとったらしい。」
北星「今お父さんは??」
カシオン「・・・」
北星「ご・・ごめん。」
カシオン「いや、いいんだよ。」
カシオン「お父さんは昔に事故で・・・」
北星「そうなの・・・」
車掌「まもなく宇都宮、宇都宮です」
カシオン「そろそろ寝よう。」
北星「うん。」

なぜか遅れた。
漫画を描いてたから。

ではどうぞ。

上野に着いたカシオンと北星。
カシオン「やっと着いたね!!」
北星「長かったね。」
と、そんな時・・・

???「北星、お帰り。」
北星「え??誰?!」
???「私よ、北星。」
北星「お・・お母さん!!」
カシオン「えぇぇぇ!!!」
北星「どうしてここに?!!」
北星の母「それより二人共、ちょっと家に来て。」
カシオン 北星「???」

北星の家に着いた。
北星「一体何があったの??」
北星の母「あなたの事で話があるの。」
北星「私に??」
北星の母「あなたがカシオンと一緒に居るのはいいけど、少しは社会人の気持ちにもなってみて。」
カシオン「どう言う事ですか??」
北星の母「お父さんは今仕事でいないけど、お父さんにとって北星は一人の娘でもあるの。」
北星の母「でも電車だけで過ごしてたら、将来働けないわよ。」
北星「分かってるけど…」

と、その時。
???「ただいまー」
北星の母「あっ!!お父さんが帰って来ちゃった!!」
カシオン 北星「えぇぇぇ!!?」
北星「カシオン!!冷蔵庫に隠れて!!!」
カシオン「ギャアァァァ!!寒いぃぃぃ!!」
ドタバタドタバタ
北星の父「…」

北星の母「お帰りなさい」
北星「お父さんお帰り」
北星の父「お、帰ってきたか。」
北星の父「さて、ビールでも飲むか。」
北星の父が冷蔵庫に手をかけた。
北星 北星の母「あっ!!!!!」
ガチャ

ドサッ
北星の父「うぉっ!!!」
カシオン「チーン」
北星「あちゃー…」

カシオン「と言う訳です・・・ブルブル」
北星の父「そんな冷蔵庫に隠れなくていいだろ・・(隠れる所が冷蔵庫って・・)」

北星の父「話を戻すぞ。」
北星「私はカシオンと一緒に居たいだけ」
北星の父「別に一緒に居るのはいいんだ、問題はお金の事だ。」
北星の父「お前は将来働かなきゃいけないんだぞ、今のままだと働く場所も無いぞ。」
北星「それは分かってるけど・・・」
北星の父「だったら実際に体験してこい、トワイライトエクスプレスに乗って来い。」
北星「トワイライトエクスプレス??」
カシオン「聞いた事あります、たしか高級寝台列車とか?」
北星の父「そうだ、この1万円で1泊2日して来い、お金の使い道をしっかり考えろよ」
カシオン「分かりました、北星、行くよ。」
北星「・・うん。」

カシオン「ねぇ北星、やっぱりやめようよ!!もしお金が無くなったらどうするの!?」
北星「大丈夫よ、私の財布に1万円入ってるから、合わせれば2万円になるわ。」
カシオン「でも帰りは!?」
北星「その時はその時よ。」

一方・・・

北星の母「ねぇ、あの子達大丈夫かしら??」
北星の父「いや、絶対お金は足りないだろ、だか北星が財布を持ってるから、」
北星の父「多分大阪までは行けるだろ、けど帰っては来れないだろう。」
北星の母「やっぱり・・・」
北星の父「さて、俺は新幹線で大阪まで行くが、お前は来るのか?」
北星の母「えぇ、もちろん行くわ。」


カシオン「博多から大阪までか・・・」
北星「帰って来るのは無理ね・・」
北星「でも行くわ。」
カシオン「うん。」
そして出発の時間になった。
駅員「まもなく寝台特急トワイライトエクスプレスが発車します。」
カシオン「行くよ、北星」
北星「えぇ。」
二人は大阪まで向かって行った。

ようやく12話が完成した…。
ではどうぞ!!

一方車内では…

カシオン「しかし、帰りはどうするの?」
北星「分からないわよ、でも行くしかないでしょ」
カシオン「……」

カシオンはやっぱり不安だった。
帰れない事を知ってて乗ってしまったのだから。

カシオン(今なら次の駅で降りれば、何とかなる!)
カシオン(でも…どうやって北星を説得しよう…)

北星「何ボーっとしてるのカシオン??」
カシオン「っえ?いや、別に」


カシオン「あのさ、北星」
北星「何?」
カシオン「やっぱり戻る気ないよね」
北星「もうここまで来たのだから、一か八かよ」

カシオン(ダメだ…、北星は戻る気はないか…)

北星「ねぇ、そんな事より弁当どうするの?」
カシオン「今日は駅弁買ってないよ、だってあの予算で全部使ってしまったのだから」
北星「だよね…」

北星「でもお腹空いたよ…」
カシオン「と言われても…」

北星「ジュルルル」
カシオン「ちょっ?!何でこっち見てヨダレ出してるの?!」
北星「カシオン…美味しそう…」
カシオン「ちょっ?!北星?!」

北星が勝負をしかけてきた。
カシオンはまもるを繰り出した。
北星の噛みつく!!
しかし攻撃は効かなかった。

北星の噛み砕く!!
ガブリ!!
カシオン「ギヤアァァァァァァ!!!!!!」
カシオンは耳を噛まれた。
効果はバツグンだ!!
600のダメージ!!
カシオンは倒れた。
北星は賞金700円を手に入れた((ぇ

と、その時…

ドンドンドン!!
車掌「ちょっと!!うるさ過ぎます!!静かにしてください!!」

北星「はっ!!」
北星は正気を取り戻した。
カシオン「チーン」
北星「カ…カシオン!!大丈夫?!」
カシオン「どう見ても…大丈夫じゃないでしょ…」
北星「ご…ごめんね、ついお腹が空き過ぎて…」
カシオン「もう…」

北星「ねぇ…、弁当はどうする?」
カシオン「うーん…、何とも言えない」
北星「そう…」

夜中の2時、北星は寝たが…カシオンは…

カシオン「………はぁ…」
カシオン「僕って…北星に何にもしてあげられないな……」
カシオン「一番しっかりしなきゃいけないのは僕なのに……」
北星「zZZ」
カシオン「まだ北星は寝てるか……」
カシオン「眠れないな…、そこらへんを歩いてるか…」
カシオンはサロンデュノール車(サロンカー)にいった。

カシオン「…ん?誰かいる…」
そこにはアランが座ってた。

アラン「ん?君、こんな時間にどうしたんだい??」
カシオン「あ…いえ…そのー…」
アラン「何か困ってるのだな」
カシオン「は…はい……」
アラン「そうか、まあ座りな」

カシオン「あ…あのー」
アラン「ん?何だ??」
カシオン「あ…あなたは誰ですか?」
アラン「僕はアラン、今日はここで夜空を見てるのさ」
カシオン「そうなのですか…、僕はカシオンっていいます」
アラン「カシオンか、いい名前じゃないか」
カシオン「そんな事ないですよ、アランさん」
アラン「呼び捨てでいいよ、っで、何かあったのか?」
カシオン「はい……実は……」

カシオンは今までの事と今の状況をアランに話した。

アラン「なるほど、たとえ大阪に着いても、帰る事が出来ないのか」
カシオン「はい……」
カシオン「僕…北星を止めようと思ったのですけど…なかなか…言い出せなくて…」
アラン「もう戻る事もできないって事ね」
カシオン「はい……」
アラン「カシオン、どうしても戻りたいなら…考えてやってもいいぞ」
カシオン「…え?何をですか?」
アラン「それより問題は…、お前のその心の弱さだ」
アラン「ただ北星に優しくすればいいっていう問題じゃない」
アラン「今回…、もしカシオンが北星を早く止めていれば、こんな事にはならないだろ」
カシオン「う…うん…」
アラン「何で止めなかった?」
カシオン「………」
アラン「お前の弱い所は、心であって、勇気がないんだよ」
カシオン「ど…どうすればよくなるのですか?」
アラン「明日(今日)の朝、お前と北星で難波の近くで遊んでこい。」
カシオン「え…?遊ぶ?!」
アラン「そうだ、そして6時にまた大阪駅に来い。」
カシオン「よ…よく分からないけど、分かりました」
アラン「今日はもう遅いから、寝てきな」
カシオン「はい、分かりました。ありがとうございました。」

カシオン「あの人…一体何を…」

一方アランは…
アラン「もしもし、ラン」
ラン「アランさん、こんな時間にどうしたのですか?」
アラン「いいか、明日、難波にあいつらを呼んでくれ。もちろんお前もだ」
ラン「分かりました、しかし何をするのですか?」
アラン「詳しい事はまた話す。以上だ」

 

朝の6時…カシオン達は寝ていた。
そんな時…
コンコンコン
アラン「カシオン、起きてるか?」
カシオン「あ…アラン…さん?」
北星「…ふぇ?誰??」
アラン「お前ら二人、ちょっと来い。」
そう呼ばれて来た場所が、「ダイナープレヤデス」…食堂車だった。

アラン「ここだ」
カシオン「こ…これ…どうしたのですか?!」
アラン「昨日のあの後、何とか交渉して、今日お前達の分も用意してもらったのさ」
(実際はそんな事できませんwww)
カシオン「これ、食べていいのですか?!」
北星「え?!いいの?!」
アラン「もちろんだ、しっかり食べろよww」
アラン(俺の財布の中がぁぁぁ(ToT)/)
カシオン 北星「いただきまーす!!」

カシオン「お…美味しい!!!!!」
北星「凄い!!こんな料理食べたの初めて!!!」
アラン「そうか、よかった、喜んでくれてww」
アラン(財布ぅぅううう!!!)

そして…大阪駅到着…

アラン「カシオン、昨日言った通りだ、少し金をやるから、それで難波に行って遊んで来い」
カシオン「はい、分かりました。」
北星「昨日の言った通りって何?」
カシオン「それはまた後で話すよ」
カシオン「じゃあ行って来ます!!」
アラン「さて、俺も準備するか…」


その頃、カシオン達は…
北星「へぇー、昨日そんな話してたんだ」
カシオン「う…うん」

カシオン「で、大阪で何やる?」
北星「私、商店街行ってみたいな〜」
カシオン「今は人が多いから、後で行こうか」
北星「うん!!」

カシオン達は、ユニバーサルスタジオに来た。
北星「ユニバーサル?!お金あるの?」
カシオン「さっきアランさんから貰ったから大丈夫」
北星「んじゃあ早く遊ぼー!!」
カシオン「はいはい…;;」

その頃、北星の父と母は…
北星の母「ねぇ、あの子達いないわよ!!」
北星の父「そんな馬鹿な?!一体どこに?!」

北星「うわぁー、ユニバーサル初めて来たww」
カシオン「僕もだよww」

カシオンと北星は、ユニバーサルで思う存分に遊んだ。
そして4時になった。
カシオン達は商店街に来てた。
北星「すごい人だねww」
カシオン「うん」
カシオン(おかしい…、何か嫌な予感がする)
北星「ねぇカシオン、これ買って!!」
カシオン「はいはい…」

カシオンの嫌な予感は的中した。
大阪駅に向かってる途中だった…

???「オイ…」
北星「?!!誰?!」
???2「へぇー、カップルがこんな所を通るなんて、めずらしいねぇ…」
カシオン「な…何だお前達!!!」
???3「いい女じゃないか、俺達と一緒に遊ぼうぜww」
北星「い…嫌よ!!」
北星「行こ!カシオン!!」
???「んじゃあ力ずくでも遊んでもらおうか」
???「サイコキネシス!!!」
北星「きゃっ!!!カシオン!!!!」
カシオン「北星に何をするんだ!!やめろ!!!」
???2「テメェは邪魔だ!!」
???3「先にそいつからやるか」
バキッ!!!
カシオン「くっ!!!」
北星「カシオン!!!!」
???3「さあ、さっさと女を捨てて逃げな!!」
ドカッ!!!
カシオン「うっ!!!」
カシオン(くそぉ…どうすれば…)

バキッ!!!
カシオン「うぐっ!!!」
???「おらおら、どうした、反撃しないのか?」
???2「反撃も出来ないとか馬鹿だなww」
???3「しかも震えてやがるし」
カシオン「うぅ…」
北星「カシオン…」
カシオン(僕って…本当に弱いな…)
カシオン(そうえば昨日もアランさんに言われたな…)


アラン「どうやったら強くなれるか教えてやろうか?」
カシオン「は…はい」
アラン「立ち向かう勇気だ」
カシオン「え?」
アラン「人は勇気を出せたら、立ち向かう事が出来る。」
アラン「勇気を出す事を考えずに、相手に立ち向かう事を考えろ」
アラン「そうすればきっと…」


カシオン「立ち向かう事……」
カシオンは立ち上がった。
???2「ん??まだやるのか?」
カシオン「僕は…僕は…弱虫なんかじゃない!!!!!」
???「うるせぇ、黙ってろ!!」
殴ってきたが、カシオンは避けた!
???「何?!」
カシオン「食らえ!!!」
カシオン「アイアンテール!!!!」
ドカッ!!!
???「ぐわぁ!!!!」
???3「てめぇ!!!」
カシオン「真•スピードスター!!!!」
???3「うわぁ!!!」

???2「くっ!!」
カシオン「北星を返せ!!!」
???2「なめてんじゃねーぞ!!!」
カシオン「破壊光線!!!!」
???2「ぐわぁああああ!!!!!」


カシオン「大丈夫?!北星!!」
北星「カシオォォン!!!ウワアァァァァン(泣)」
カシオン「ど…どうしたの?!」
北星「グスッ…あ…ありがとう…」
カシオン「どういたしましてww」
カシオン「さぁ、行こ!」
北星「う…うん」

 

カシオン達は大阪駅に着いた。
アラン「おい?!どうした?!その傷は!!」
カシオン「ちょっと不良に襲われて…」
???「誰が不良だ!!!」
アランの後ろからさっきの3人が出てきた。
カシオン「お…お前ら!!さっきの!!」
北星「また襲う気?!」
アラン「いや、実はこいつら、俺の仲間なんだけど…」
カシオン 北星「へ???」
ラン「アランさんに頼まれて、カシオンが勇気を出すまで襲えと言われて。」
カシオン「そ…そうだったの?!」
アラン「でもお前、ようやく勇気が出せたな」
カシオン「は…はい!!」
アラン「これならもう大丈夫だ、北星の事をこれからも守っていけよ。」
アラン「さぁカシオン、褒美だ」
トワイライトエクスプレスの切符を2枚渡された。
カシオン「こ…これって!!」
アラン「さあ、帰ってゆっくりしてこい」
カシオン「本当に…ありがとうございます!!!」
アラン「気にする事はない、さあ、いってこい!!」
カシオン「はい、では…さようなら!!」
北星「さようなら!!!」


こうして…カシオンと北星は何とか家に帰ってた…


北星の父「あ…あの二人…いったいどこにいったんだ…ゼエ…ゼエ…」
北星の母「ここにはいないわ…向こうを探しましょう…」
まだ大阪でカシオンと北星を探してるwwww

 

トワイライトエクスプレスで帰ってる二人。
そんな夜、二人は部屋にいるのだか…

カシオン「アランさん…あの人…予約を間違えたな…」
北星「ベッドが一つしかない?!///」
そう、アランは間違えてた。
アランはベッドが一つしかない、シングルベッドを予約してしまったのだ。

 

北星「………どうする?///」
カシオン「しょうがない…」
カシオン「北星、ベッドで寝ていいよ」
北星「え、でもカシオンは?」
カシオン「僕は床で寝るから大丈夫だよ」
北星「でも寒くない??」
カシオン「少しくらい平気だよ」
北星「で…でも……」
カシオン「大丈夫だって」
北星「………分かったわ」

そして…夜中…

 

カシオン「うぅ……、寒い……」
北星「カシオン、大丈夫?」
カシオン「大丈夫…、平気だよ…」
北星「でも顔色悪いわよ…」
北星「私の事は気にしないで、ベッドに入ったら?」
カシオン「なっ?!!///だ…大丈夫だから!!」
北星「…本当に?」
カシオン「うん!!」
北星「じゃあ…もし本当に寒くなったら、私の隣に入っていいからね」
カシオン「う…うん……///」
そのまま北星は眠った。

 

それから1時間後……

 

カシオン「……寒い……、もう限界かも……」
カシオン「………仕方がない…、恥ずかしいけど、北星の隣で寝よう………///」
カシオンは布団に入って、北星の隣にいった。


カシオン「……あったかい……」
北星「そう、良かったww」
カシオン「ほ…北星?!!起きてたの?!!///」
北星「うん、実は言うとずっと起きてたの、カシオンが入るまでw」
カシオン「……/////」

カシオン「な…何で起きてたの…?!///」
北星「決まってるでしょ、私は一人だと寂しいの…」
カシオン「だからと言って、何で僕なんかに…」
北星「まあいいでしょww」
カシオン「………」
そうして二人は眠った。


次の日の朝。
カシオン「………うぅ、もう朝かぁ…」
北星「zZZ」
カシオン「流石に北星と一緒だと緊張して眠れなかった…」
カシオン「……もうすぐ札幌、そろそろ降りる仕度をしなきゃ」
そうして荷物をまとめていた。
すると…。
ギギイィィィィィ!!!!!
電車が急に停止した。
その勢いで、カシオンは北星の寝てるベッドに飛ばされた。
カシオン「………イテテテ、な…何があったんだ?」
北星「……うぅ…、痛い…」
カシオン「あっ!!ごめん北星!!!」
北星「ねぇ…、カシオン」
カシオン「な…何?」
北星「今私とキス…したよね?」
カシオン「は…はぁ?!!!/////」
北星「いや、カシオンが私の前に倒れて、その勢いで……」
カシオン「あわわわわ!!!!!ご…ごめんなさい!!!!!///」
北星「い…いや、そこまで謝らなくても…」
カシオン「本当にごめんなさい!!!!!」
北星「だからもういいって、しょうがないじゃない…」
カシオン「………」
カシオン「と…とにかく外を見てくる…」
北星「う…うん」
そうしてカシオンは部屋を出た。
カシオン(ヤバいよ…。まさか飛ばされた時に…北星と……)
カシオン(あああぁぁぁhとvstjvdtjv!!!!!)
カシオン(……………もう忘れよう)
カシオンは車掌室に向かった。


カシオン「車掌さん、何があったのですか?」
車掌「申し訳ありません。実は人身事故があって、非常ブレーキが作動したのです…」
カシオン「いつ頃発車するのですか?」
車掌「まだ分かりません。発車する事になったら、アナウンスを入れるので、よろしくお願いします」
カシオン「分かりました」
そうしてカシオンは、部屋に戻った。


北星「どうだった?」
カシオン「人身事故で急停車したらしい」
北星「そう…」
発車までしばらく掛かりそう。
するとカシオンは…。
カシオン「ねえ北星、まだ眠いなら寝ててもいいよ」
北星「でも眠たくないし、それに発車すれば札幌もすぐだし…」
カシオン「大丈夫だよ。僕が起こすからさ」
北星「そう…?じゃあ寝るね…」
カシオン「うん、おやすみ」
そうして北星は眠った。
カシオンは、とりあえず発車するのを待つ事にした。

停止してから一時間が経った。
電車はまだ動かない。
カシオン「遅いな、まだ時間がかかるのかな?」
北星「zZZ」
カシオンも待ちくたびれている時。
アナウンス「お客様に申し上げます」
アナウンス「人身事故の処理が完了したので、運転を再開します」
アナウンス「お急ぎの所、誠に申し訳ありませんでした」
すると、電車が動き出した。
カシオン「ようやく動いた」
北星「…あれ、電車動いたの?」
カシオン「うん、もうすぐ札幌に着くから支度するね」
北星「あ、私も手伝うよ!」
カシオン「いいよ、北星は休んでて」
北星「え…でも」
カシオン「大丈夫だって」
そんな事をしてる間に、札幌に到着した。

 

カシオン「帰ってきたあぁぁ!!!」
北星「でも…この後どうなるの?」
カシオン「え?」
北星「多分…私の親からいろいろ言われると思うよ…」
カシオン「大丈夫だって、僕が何とかするから」
そうして、カシオン達は北星の家に向かった。

 

北星の家に到着したが、家には誰もいなかった。
北星「あれ、お父さんもお母さんもいない」
カシオン「きっと出かけてるのだよ」
北星「ならいいけど。あ、お茶出すね」
カシオン「あ、ありがとう」
そうして一時間後、玄関の扉が開いた、北星の親が帰ってきたのだ。
北星の父「な…何でお前らが家に?!」
北星「当たり前でしょ、家に帰ってこなきゃ大変だって」
北星の母「それはそうだけど…」
北星の父「だか帰りの分の金は渡してないぞ、どうやって帰ってきたのだ?」
カシオン「いろいろとありまして…」そして北星の親にいろんな事を話した。
どうやって帰って来たのか、大阪で何があったのか。
北星の父「なるほど、そうだったのか」
カシオン「大阪では襲われたけど、何とか帰って来れました」
北星の母「それで、北星に怪我は?!」
北星「大丈夫よ、お母さん。カシオンが守ってくれたから」
北星の父「そうか、すまなかったなカシオン。こんな事に巻き込んでしまって」
カシオン「い…いえ、僕もいい経験になりました」
北星の母「本当にたくましい子ね」
北星の父「あぁ、昔を思い出すな」
北星の母「あの時はあなたが傷だらけになってまで私を守ってくれたもんね。そしてその時にあなたに惚れたのよ」
北星の父「おまえ…」
北星の母「あなた…」
(chu)
カシオン 北星「………//////」
北星の父「……おっと、いかんいかん。子供の前で見せる物じゃなかったな」
北星(この変態親父……そして変態ババァ……)
そんな事もあったいろいろと楽しんでいた。

 

そして、話はカシオンの話に変わった。
北星の母「カシオン、あなたは今年で就職するのよね?」
カシオン「はい、青森から九州に引っ越す事も決まりました」
北星の母「やっぱりね。さっきカシオンの実家から電話があって、引っ越しの話があるから戻って来いと言ってたわ」
北星「……ねえ、引っ越しって何…?聞いてないよ…」
カシオン「ごめん、北星。話さなくて、話すと止められると思ったから」
北星「…そんな……カシオン……行かないでよ……グス…グス…」
カシオン「な…泣かないでよ…」
北星の父「……カシオン、話がある。ちょっと来てくれ」
カシオン「……はい」
カシオン(お…怒られるのかな……?)

カシオンと北星の父は、別の部屋で話していた。
北星の父「カシオン、お前は北星の事をどう思ってる?」
カシオン「え…?北星の事をですか?」
北星の父「あぁ、そうだ」
カシオン「正直、僕は北星の事が好きです」
カシオン「あの初めて出会った時、一緒に駅弁を食べてた時に、北星の事を好きになったのです…」
北星の父「なるほどな」
カシオン「はい…」
北星の父「カシオン、お前は約束を守れるか?」
カシオン「えっ?」
北星の父「どうなんだ?」
カシオン「それは…約束は破ったりしません」
北星の父「よし、カシオン。北星を幸せにさせてやってくれ…」
カシオン「はい……って、え"ぇぇぇぇ?!!」
カシオン「い…いきなり何を言い出すのですか!!!」
北星の父「いろいろあってな…」

北星の父「実は北星がお前の事が好きなんだ」
カシオン「えぇ?!」
北星の父「北星は昔から他人には近づこうともしない奴なんだ」
カシオン「はぁ…」
北星の父「だが、唯一カシオンには何故か近づいた、不思議とは思えないか?」
カシオン「…不思議ですね」
北星の父「どうやら北星はお前だけに心を預けてるんだ、出来ればお前が側にいてやれば、北星の事を心配しなくてすむ」
カシオン「でも…僕には…」
北星の父「カシオン、お前は北星の事が好きなのか分からないが、北星の親として、お前にしか預ける事が出来ないんだ…」
カシオン「………」
北星の父「少し考えておいてくれ」
カシオン「………………」

カシオンは部屋を出てリビングに戻ってきた。
北星「カシオン、どうしたの?!」
カシオン「……………」
北星「お父さん!!カシオンに何か酷い事言ったの?!」
北星の父「言ってないぞ」
カシオン「…………今日はもう…帰ります……」
そうしてカシオンは家を出ていった。
北星「カシオン………」

カシオン「…何だよいきなり」
カシオン「これじゃあ…九州に引っ越し出来ないじゃん…」
カシオン「僕は一体…どうすれば…」

カシオンは夜道を歩いて自分の家に帰っていく。
ずっと悩みながら。


カシオン「……はぁ」
カシオン(どうしょう…、親にまで頼まれると断りにくいよ…)
カシオン「どうしょう…」
アラン「また悩んでるのか?」
カシオン「えっ?!アランさん!!」
アラン「どうした?そんなに悩んで」
カシオン「それより、アランさんが何でこんな所に?!
アラン「ちょっと出張中でね、そしたら偶然に君に再会したのさ」
カシオン「は…はぁ…」
アラン「まあ、とにかく何があったのだ?」
カシオン「実は……」

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーー

アラン「なるほど、北星の親にね…」
カシオン「はい、しかも仕事が決まっていて…九州に引っ越さなければならないのです…」
アラン「…なあ、カシオン。お前は北星の事は好きか?」
カシオン「……正直、僕は北星が好きです。」
カシオン「でも、守れる自信がないのです…」
アラン「守るとかそんなの関係ないのじゃないのか?」
アラン「問題はお前が北星を幸せに出来るかだ」
カシオン「……あまり自信が無いです」
アラン「カシオン、お前も男だろ。少しは頭を使え」
アラン「今までの事を振り返って、それで決めろ」
カシオン「……はい」
アラン「よし、じゃあ明日は仕事があるから帰るわ」
カシオン「はい、いろいろとありがとうございました」
アラン「あぁ、じゃあな」

カシオン「………行ってしまった」
カシオン(アランさんの言う通り…僕は北星を幸せに出来るのか…?)
カシオン(……だめだ、やっぱり僕には北星を幸せに出来る自信が無い)
カシオン(…とりあえず、家に帰ろう…)

悩み続けるカシオン。
考えながらも家に向かっていった。

カシオン「ただいまー」
カシオンの母「おかえり、遅かったわね」
カシオン「うん、いろいろあってね…」
カシオンの母「そう」
カシオン「もう疲れたから寝るよ」
カシオンの母「分かったわ、おやすみ」
カシオン「おやすみなさい…」
そう言って自分の部屋に戻っていく。


バタン
カシオン「……」
カシオン(…北星)
カシオン(…やっぱり僕には無理だよ…)
諦めかけてた時、カシオンがある物を見つけた。
北星の映ってる写真だ。
カシオン「…そうえば、北星と会ってからどれくらい経つだろう…?」
カシオン(確か…最初に会った時は、寝台特急の車内だったハズ…)
カシオン(そして駅弁をあげたのがキッカケだった…)
コンコン!
カシオンの母「カシオン、ちょっといい?」
カシオン「ん?いいけど」
ガチャ
カシオンの母「あのね、会社から連絡が会ったのだけど、明後日には仕事に入ってほしいと言われたのよ」
カシオン「え?!それって…」
カシオンの母「明日の夜までに荷物をまとめておいてね」
バタン
カシオン「……」
カシオン(こんな時に…仕事が早まるなんてアリかよ…)
カシオン(…引っ越しがまさかの明日かぁ…)

次の日

カシオン「…結局、全然眠れなかった」
プルルルルルル
カシオンの携帯が鳴りだした。
カシオン「ん?誰だろう」
携帯を見て見ると、なんと北星からだった。
カシオン「!!!」
カシオン(……ごめん、北星!!)
ピッ
カシオンは着信を拒否した。
カシオン(今ここで北星と会ったら、絶対に引っ越しを止められる…)
カシオン(そうならない為にも…)
カシオンは携帯の電源まで切って、引っ越しの支度を始めた。

 

一方、北星の方は……


北星「何で…?」
北星「何で電話を切るの…!」
北星「私何か悪い事でもしたの…?!」
北星「カシオンを傷つけたの…?!」
北星「何なの……」ポロポロ
北星「何で電源まで切るのよ…」ポロポロ
北星「そんなに私に会いたくないの…」ポロポロ
北星「嫌よ…嫌…嫌…」ポロポロ
北星「嫌あぁぁぁぁ!!!!((泣」
北星は泣き続けた。
込み上げてくるのは悲しさ。
抑えたくても抑えれない。

夕方辺りになった。
北星はまだ泣いてるままだった。
その時…
プルルルルルル
北星の携帯が鳴りだした。
かかってきたのは、カシオンの母親だった。
北星は泣くのをやめて電話に出た。
北星「…もしもし?」
カシオンの母「あ!北星ちゃん?カシオンの母だけど」
北星「どうしたのですが…?」
カシオンの母「あ、その…しっかりお別れ出来たかと思って…」
北星「え…?お別れ…?」
北星「あ…あの、お別れってどう言う事ですか…?」
カシオンの母「え?何も聞いてないの」
北星「え?何をですか…?」
カシオンの母「カシオンから電話が来なかった?」
北星「いいえ…、と言うか、電源まで切っていて、出てくれないのです…」
カシオンの母「えぇ?!!」
カシオンの母「じゃあもしかして、北星ちゃんは何も知らないの?!」
北星「はい…、何かあったのですか?」
カシオンの母「実は……」
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーー
カシオンの母「そう言う事なの…」
北星「…そ…そんなぁ…」
カシオンの母「北星ちゃん!」
北星「は…はい!!」
カシオンの母「今からならまだ間に合うわ、急いで走って!!」
北星「え…えぇ?!」
北星「でも…私……」
カシオンの母「迷ってる暇は無いわよ!!」
カシオンの母「あなたはそれでいいの?カシオンに二度と会えないのよ!」
カシオンの母「カシオンはね、凄く優しい子だけど、他人の事を思う事が多いの」
カシオンの母「多分、北星ちゃんと会うと、カシオンは止められると思ったから携帯の電源も切ったのよ」
カシオンの母「それに、カシオンは今北星ちゃんに会いたいと思ってるわよ」
北星「で…でも……」
カシオンの母「後悔してからじゃ遅いわよ!あなたはカシオンの事が好きなのでしょ!!!」
北星「…………っ!!!」
ピッ
電話を切られた。
カシオンの母「……これで、よかったのよね…」

タッタッタッタッ
北星「ハァ…ハァ…」
北星(きっとカシオンは、あの場所に!!)

札幌駅 ホーム内
カシオン「……」
カシオン「あの時…上野駅で北星と会わなかったら、僕は変わってなかっただろうなぁ…」
カシオン(……北星、出来ればもう一度会いたい…)
???「カシオーーン!!!」
カシオン「え?」
北星「ハァ…ハァ…、ま…間に合った…」
カシオン「北星?!どうしてここに?!」
北星「カシオンのお母さんから全部聞いたわ。なんで電話を切ったのよ…」
カシオン「北星……」
北星「今日…引っ越しでしょ…」
カシオン「………」
北星「お仕事……頑張ってね…」
アナウンス「まもなく5番線から、寝台特急北斗星が発車します。ドアが閉まります。ご注意下さい」
北星「カシオン……元気でね!!」タッタッタ
カシオン「……っ!」
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーーー
ーー

札幌駅 改札口
北星「……カシオン」ポロポロ
北星「………」
北星「…………家に…帰ろう…」


北星の家
北星「………ただいま…」
北星の母「あら、北星!どうしたの?!」
北星「…何でもないよ…お母さん」
北星の母「で…でも!!」
北星「私…もう寝るね…」
そうして自分の部屋に戻った。


北星の部屋


北星「………」
北星「……うぅ…」ポロポロ
北星「これで……良かったのよね……」
北星「私……後悔なんてしてないから…」
北星「…………」

 

北星の家 リビング
北星の母「……」
北星の父「ただいま、どうしたのだ?」
北星の母「……北星がね…」
北星の父「カシオンの事だろ?」
北星の母「え…えぇ…」
北星の父「仕方がないさ。それがカシオンの選んだ道だ。俺達が落ち込んでいても、仕方がないさ」
北星の母「でも、北星は…」
北星の父「北星だって素直になれないのさ」
と、その時。
ピンポーン!
北星の母「こんな時間に…一体誰でしょう?」
ガチャ
カシオン「ハァ…ハァ…」フラフラ
北星の母「か…カシオン!!!」
カシオン「ほ…北星は…」フラフラ
北星の母「北星は寝てるわよ…」
カシオン「よ…よかった……」バタ
北星の母「ちょっと!カシオン?!」
北星の母「あなた!!カシオンが!」
北星の父「どうした?!」
北星の母「カシオンが急に倒れて…」
北星の父「どれどれ…」
北星の父「………」
北星の母「だ…大丈夫だよね…?」
北星の父「安心しろ。結構疲れて倒れたんだ。少し休ませれば良くなる」
北星の母「よかった…」
北星の父「とりあえず、中に運ぼう」
北星の母「えぇ」

翌朝

北星「……結局…全然眠れなかった…」
北星の母「あら、おはよう」ニコ
北星「おはよう……。ねえ、お母さん…」
北星の母「何?」
北星「私ってさ……正しかったのかな…」
北星の母「え、何が?」
北星「カシオンにさ…正直な気持ちが伝えられなかったの…」
北星「私…カシオンを止めそうになったから…「頑張って」と言うしかなかった…」
北星の母「それで、後悔はしてるの…」
北星「……うん」
北星の母「だったら、その気持ちをしっかりと伝えなさい」
北星「うん………って、え?」
北星の母「隣の部屋で、あなたのお客様が来てるわよ」
北星「え?」
北星の母「ほら、早く行ってきなさい」
北星「う…うん」テクテクテク

 

北星の母「……」ニコ
北星の父「お前、演技が上手過ぎるだろ」
北星の母「あら、そうかしら?」
北星の父「だが、後はカシオン自身だ」
北星の母「でも、きっとカシオンなら……」

 

北星の家 和室
北星(一体、誰だろう…)ガチャ
カシオン「あ…」
北星「?!」
カシオン「ほ…北星」
北星「な…何でカシオンがここに?!」
カシオン「じ…実は…」
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
北星「それで、私のお母さんに部屋まで運ばれたのね」
カシオン「あのさ、北星…」
北星「な…なに?」
カシオン「僕、北星に伝えなきゃならない事があるんだ」
北星「わ…私に?」
カシオン「うん」
北星「……いいわよ、話して?」
カシオン「昨日の夜、普通なら九州に行って仕事をしてるハズだった」
カシオン「でも、僕はやっぱり……」
北星「……」
カシオン「君がずっと、僕の側に居てほしい!」
北星「え?!それって……」
カシオン「僕と、一緒に九州に来てくれないかな……」
北星「でも、私には親だっているし、まだ学校生活が……」
カシオン「その事なのだけど、実は仕事は君が学校を卒業するまで休みにしてもらったんだ」
北星「えぇ?!」
カシオン「北星、僕は真剣なんだ…」
北星「………」
カシオン「………」
北星「ねえ、カシオン」
カシオン「何?」
北星「たとえ、私が卒業しても…私はお仕事を探さなきゃいけないし…」
カシオン「………」
北星「それに…、お父さんやお母さんとも離れたくないのよ…」
北星の父「北星、そんな余計な事は考えなくていい!」
北星「お…お父さん?!」
北星の母「あなただって、卒業したら立派な大人になるのよ?それでも親離れ出来ないの?」
北星「そ…それは……」
北星の父「余計な事は考えるな。自分に正直になれ!」
北星「………」
カシオン「北星……」
北星「カシオン…」
カシオン「………」
北星「私を、幸せにしてくれる…?」
カシオン「……当たり前だ!!!」
北星「………」
カシオン「僕は君を必ず幸せにしてみせる!約束する!」
北星「……ありがとう…カシオン…」
北星の父「これで…決まったな」
北星の母「寂しくなるけど…それで北星が幸せになるなら、嬉しい事よ」

 


それから1ヶ月後、北星は学校を卒業た。
そして…。

 

北星の母「忘れ物無いわよね?」
北星「大丈夫だよ」
カシオン「北星、そろそろだよ?」
北星「うん、今行くよ!」
北星の父「北星、最後に言っておく…」
北星「?」
北星の父「後悔はしてないな?」
北星「……うん!!」
北星の父「よし!行って来い!」
北星「行って来ます!!」

 

札幌駅 ホーム内

北星の父「北星の事を頼んだぞ」
カシオン「はい!」
北星の母「北星、しっかりお仕事を見つけるのよ?」
北星「分かってるよ!」
アナウンス「まもなく、8番線から、寝台特急北斗星」が発車します」
北星「じゃあね!お父さん!お母さん!」
カシオン「では、行って来ます!」
北星の母「頑張ってね!」
北星の父「仲良く暮らせよ!」

 

こうして…北星とカシオンは、九州に旅立った…。

 

九州に旅立った二人は、東京へ向かって、大阪へ向かって、そしてたどり着いたのが、九州の鹿児島県
あまり発展してはないが、九州新幹線などが全線開通してから、町は賑やかになっていた。
そして九州新幹線の終点、鹿児島中央駅が今回の舞台になる。
鹿児島中央に到着した二人は、早速新しい家に向かった。

 

北星「これが私達の新しいお家…」
カシオン「前から引っ越しは決まっていたから、家は前から建設してもらっていたんだ」
北星「何かちょっと不思議な家ね」
カシオン「外から見るとそうだけど、中は凄いよ」
北星「じゃあ見てみようよ」
カシオン「うん」

 

ガチャ
北星「うわぁぁああ!」
カシオン「どう?凄いでしょ?」
北星「凄い綺麗だね!玄関だけでもかなり凄いよ」
北星「でも…一体この家の建設費はいくらしたの?」
カシオン「…7500万円です…」ローンが…
北星「た…高いわね……」
カシオン「う…うん」
北星「えっと……リビングはどこなの?」
カシオン「こっちだよ!」

 

リビング


ガチャ
カシオン「ここがリビングだよ」
北星「すごーい!!こんなに広いリビングは初めて!!」
カシオン「まぁ…その分お金も……」ボソ
北星「どうしたの?」
カシオン「あ、いや。何でもないよ!」
北星「じゃあ次は台所」
カシオン「台所はこっちだよ」


台所


北星「台所は少し狭いね」
カシオン「食器棚とか付けたらこんなに狭くなっちゃった」
北星「和室とかあるの?」
カシオン「あるよ。こっち!」

 

和室

北星「わあぁ!結構広いね!」
カシオン「パーティーとかやる時に使うからね」
北星「ね…ねえ」
カシオン「ん?何?」
北星「あのさ…寝室とかって、どうなってるの…?」
カシオン「え…」
北星「…///」
カシオン「えっと…その…」
北星「…」
カシオン「あ…あるよ。こっち」

 

寝室

北星「…///」
カシオン「ま…まぁ、寝室は一緒にしてみたけど…嫌だった……?」
北星「嫌な訳ないでしょう!!」ダキ
カシオン「?!」
北星「すっごく嬉しいよ///」
カシオン「北星///」

リビング

北星「とりあえず、これからどうするの?」
カシオン「今日は何もやる事が無いけど、明日は会社に行って挨拶して来ないと」
カシオン(本当は一日遅れてるから謝りに行かないといけないんだけどね…)
北星「じゃあさ、今日は一日どこかに行こうよ!」
カシオン「え?どこに?」
北星「駅前でもいいし、とにかくどこでもいいよ!」
カシオン「じゃあ、博多ポテトでも食べに行く?」
北星「うん!そうしようよ!」
カシオン「よし!じゃあ行こう!」
北星「うん!」

 

鹿児島中央駅 改札口

カシオン「博多行きの新幹線、さくらの指定席を2枚お願いします」
駅員「はい、一枚10170円です」
北星「何でさくらなの?みずほの方が早く行けるのに」
カシオン「行きだけのんびりしたいの」
北星「へぇー」
カシオン「じゃあ行くよ」
北星「うん!」

 

新幹線さくら 車内

北星「何か変わった車内だね」
カシオン「今までの新幹線とはちょっと違うからね」
北星「ねえ、博多までどれくらいかかるの?」
カシオン「あと二時間くらいかな?」
北星「まだ結構かかるのね」
カシオン「うん。だからのんびりしていて良いよ」
北星「うん」

それから一時間後…

北星「zZZ」
カシオン(やっぱりみずほに乗った方がよかったかな?)
車掌「乗車券を拝見します」
カシオン「あ、はい」
車掌「…ん?」
カシオン「え、どうされましたか?」
車掌「もしかして、カシオンさんですか?」
カシオン「え?僕の事知ってるのですか?!」
車掌「覚えてませんか?トワイライトエクスプレスで一度お会いしましたよ?」
カシオン「…あ!あの時の車掌さん!?」
車掌「はい、お久しぶりですね」
カシオン「どうしてJR九州に?!」
車掌「数週間前に、こちらに転勤したのです」
カシオン「そうだったのですか」
車掌「あ、そろそろ行きますね。ちなみに何処まで行かれるのですか?」
カシオン「博多まで行きます」
車掌「僕の乗務も博多までなので、良かったら博多に着いた後、ある人に会っていただけませんか?」
カシオン「え?別にいいですけど」
車掌「分かりました。では」

カシオン(一体誰に会わせるのだろう…?)

さらに一時間後…

北星「カシオン?」
カシオン「あ、北星。起きた?」
北星「うん、充分にね」
アナウンス「まもなく、博多です。お忘れ物が無いようにご注意下さい」
カシオン「じゃあそろそろ行こう」
北星「うん」

 

博多駅 ホーム

車掌「カシオンさーん!」
カシオン「車掌さん」
車掌「北星さん、お久しぶりですね」
北星「え?誰?」
カシオン「ほら、トワイライトエクスプレスの時の車掌さん」
北星「…あ!あの時の?!」
車掌「はい、お久しぶりです」
北星「カシオン、車掌さんとどこかに行くの?」
カシオン「うん、ちょっと人に会いに行くだけだよ」
車掌「よろしければ、北星さんもどうですか?」
北星「はい、私も行きます」
車掌「ではご案内します」

 

博多駅 待機室

車掌「さくみさん」
さくみ「あら、どうしたの?」
車掌「この前、お話したお客様を連れてきたのです」
さくみ「あら!この子達?」
カシオン「こんにちは」
北星「こんにちは!」
車掌「いつも二人で凄く仲が良いのですよ」
さくみ「初めまして。私はさくみ、JR九州の運転手よ」
カシオン「カシオンです。昨日こちらに引っ越して来ました」
北星「北星です」
さくみ「この車掌がね、あなた達の話ばっかりするから、どんな人なのか見てみたかったの」
カシオン「そうだったのですか」
さくみ「さて、私は常務があるから、あなた達は博多を楽しんでね」
カシオン「はい!」
さくみ「車掌、行くわよ」
車掌「はい。ではカシオンさん、またいつか会いましょう」
カシオン「はい。またいつか」

北星「行っちゃったね」
カシオン「うん」
カシオン「さあ、行こうよ!」
北星「うん!」

 

博多駅 商店街

カシオン「うわぁー、すごい人の数…」
北星「カシオン、あっちに博多ポテトあるよ!」
カシオン「あ、本当だ!」
北星「早く行こうよ!」
カシオン「うん!」

店員「いらっしゃい!」
カシオン「博多ポテトを2つ下さい」
店員「あ、悪いね…。今一つしかないんだ」
カシオン「えぇ?!」
店員「今日は結果売れててね、次が揚がるまでまだ時間がかかるんだ」
北星「カシオン、どうする?」
カシオン「じゃあ一つでいいですよ」
店員「はい、380円ね」
カシオン「はい」チャリーン
店員「毎度あり!」

カシオン「はい、北星」
北星「え、いいの?」
カシオン「うん、僕は別のお店で買うから」
北星「うん。じゃあ頂きまーす」パク
北星「美味しい!!」パクパクパク
カシオン(北星って結果食いしん坊なんだw)
グウゥ〜
カシオン(!!!)
カシオン(あちゃー…、お腹の音がなっちゃった…)
北星「カシオン」
カシオン「何?」
北星「はい、アーン」
カシオン「え?!」
北星「早くー」
カシオン「え、う…うん」
北星「アーン」
カシオン(人前なのに…恥ずかしい…)パク
カシオン「お!美味しい!!」
北星「でしょ?」
カシオン「こんなに美味しいとは思ってもなかった!」
北星「もっといろんな物を食べようよ」

カシオン達はその後も、いろんな物を食べて、博多を楽しんだ。
そして、楽しい一時は終わり、夕方になった。
しかしこの時、九州には台風が迫っていた。
夕方になってスピードを速めた台風は、九州に上陸。
カシオン達は帰る為に、新幹線に乗ろうとするが…。

カシオン「台風の影響で新幹線が運休?!」
駅員「申し訳ありません!東京方面なら一部は運行してるのですが…、鹿児島方面は…」
カシオン「どれくらいで運転再開しますか?」
駅員「分かりません。台風が過ぎるまで待つしか…」
北星「カシオン、さくみさんに相談してみたら?」
カシオン「あ、そうか!」
カシオン「すいません、運転手のさくみさんは今いますか?」
駅員「ちょっと待ってて下さい。今呼んで来ます」

北星「どうかな…?」
カシオン「分からない。でも、今日はもう帰れないかもしれない」
さくみ「カシオン君、おまたせ!」
カシオン「さくみさん、どうですか?」
さくみ「一応、バスの振り替えは行ってるけど、鹿児島までだと…」
カシオン「そうですか…」
さくみ「だから、二人の為にホテルを取っておいたわ」
北星「え?!」
さくみ「ほとんど満室だったから、シングルしか取れなかったけど…」
カシオン「ぜ…全然大丈夫ですよ!」
北星「あ…ありがとうございます!」
さくみ「大した事じゃないわ。これがホテルの鍵よ。チェックアウトの時はこの紙をロビーの人に渡して。それでホテル代はJRが払うから」
カシオン「分かりました」
北星「ありがとうございます」
さくみ「じゃあ、私は仕事に戻るから、後は二人で仲良くね」
カシオン「はい、ありがとうございました!」

ホテル

カシオン「でも良かった…。泊まる場所があって」
北星「台風は明日になれば過ぎてる?」
カシオン「うん、天気予報ではそう言ってたよ」
北星「そうなの」
北星「じゃあそろそろ寝るね」
カシオン「僕もそろそろ…」

北星「やっぱりベッドが一つで二人だと、結果狭いね…」
カシオン「うん…」
北星「じゃあ…おやすみ、カシオン…」
カシオン「おやすみ」

 

翌朝

カシオン「………もう朝かぁ」
北星「zZZ」
カシオン「台風は過ぎ去ったみたいだし、今日は帰れそうかな」
プルルルルル
カシオン「ん?電話?」ガチャ
カシオン「はい、もしもし?」
カウンター「突然すいません。カシオンさんですか?」
カシオン「はい、そうですよ?」
カウンター「先程、JRのさくみさんが、カシオンさんにお届け物があって来て、今ロビーでお待ちいただいてるのですが…」
カシオン「さくみさんが?分かりました。すぐにそちらに向かいます」

北星「…ん?朝?」バサッ
カシオン「あ、北星」
北星「カシオン、どこかに行くの?」
カシオン「ちょっとロビーに行ってくる」
北星「じゃあ私も行くわ」
カシオン「それだったら、ついでにチェックアウトもしておこう」
北星「うん。荷物まとめるね」

 

ホテル ロビー

カシオン「さくみさーん!」
さくみ「あ、カシオン君」
北星「え、さくみさんが何でここに?」
さくみ「あ、それはね、二人にこれを渡したかったのよ」
カシオン「それって、新幹線の切符?」
さくみ「昨日は迷惑かけちゃったから、そのお詫びよ」
北星「そ…そんな!ホテルまで予約してくれて、新幹線の切符まで!そこまでしなくても!」
さくみ「ううん。迷惑かけたら最後までお詫びをするのが私のやり方なの。だから受け取って」
カシオン「本当にありがとうございます」
さくみ「いいよ。あ、そろそろ仕事に行かなきゃ」
さくみ「じゃあまたね!」
カシオン「ありがとうございました!」
北星「さよなら!」

 

博多駅 ホーム

北星「ようやく帰れるのね」
カシオン「うん。さて、戻ったら仕事に行かなきゃ」
北星「何時からなの?」
カシオン「7時だよ」
北星「もう8時だけど…」
カシオン「\(^p^)/オワタ…」
北星「そんな顔しないでよw」
カシオン「まさかの…遅刻…」
北星「とりあえず、鹿児島に戻ろうよ」
カシオン「…うん」

それから三時間後…

カシオン「何だかんだで、我が家に着いた」
北星「カシオン、早く準備して会社に行かないと…」
カシオン「あっ!そうだった!!行って来ます!!」
北星「い…行ってらっしゃい…」

会社

カシオン「ヤバい…、もう11時だ…」
カシオン「絶対に怒られる…」

 

会社 社長室

ガチャ
カシオン「す…すいません!遅れて来ました、新入社員のカシオンです!!!」
アラン「お、ようやく来たか」
カシオン「え…?アランさん?!」
アラン「ようこそ!我が会社へ!」
カシオン「へ?!え?!」
カシオン「ど…どういう事ですか?!」
アラン「何を驚いているのだ?」
カシオン「だ…だって!アランさんは大阪の方にいたのじゃあ?!」
アラン「あぁ、その事か」
アラン「お前をずっと見張ってたのさ」
カシオン「え?」
アラン「電車の中で会ったのも、全部お前について行っただけさ」
カシオン「そ…そうだったのですか?」
アラン「よく考えてみろ。あの時、北星の事で悩んでる時に偶然に外で出会うハズ無いだろ?」
カシオン「た…確かに、でもあの時はすごく悩んでいて…」
アラン「知っている。あの時は本気で悩んでいたからな。見てられなくて、出張と嘘をついて、お前の話を聞いてやったのさ」
カシオン「は…はぁ…」
アラン「それで、北星とはどうなったのだ?」
カシオン「はい。あの後、北星と一緒に暮らす事になって、今はこちらの我が家に住んでます」
アラン「ほぅ…結婚したのか?」
カシオン「まだですが…、結婚する事は決まってます」
アラン「て事は、式は近い内に開くのか」
カシオン「はい」
アラン「ははは、お前らも逞しくなったな」
アラン「さて、カシオン。今日から早速、職場で働いてもらうぞ」
カシオン「はい!」

 

会社 職場

ガチャ
アラン「みんな、ちょっと手を止めてくれ」
アラン「今日から職場で一緒に働く事になったカシオンだ。仲良くしてやってくれ」
社員「はい」
アラン「では部長、よろしく頼んだ」
部長「はい!アラン社長」
部長「ではカシオン君」
カシオン「はい」
部長「これからやっていく仕事は厳しいぞ。最初の間は慣れないかもしれないが、頑張ってくれ」
カシオン「はい!」

こうして、アランの会社に就職したカシオン。
初日から厳しい仕事で疲れるが、何とか一日目は切り抜けた。
そして、ようやく我が家に帰ったカシオン。

 

カシオン「ただいま…」
北星「おかえり!って、どうしたの?」
カシオン「いきなりの厳しい仕事に疲れちゃった…」
北星「あらら…。とりあえず、ご飯は出来てるから、先に食べちゃいましょう」
カシオン「うん、そうだね」

カシオン(これからが、毎日こんな暮らしになる…)
カシオン(それでも、僕は北星と一緒なら、いつだって大変な時でも乗り越えられる)
カシオン(だから、北星は僕が守る。ずっと…)

かくして、カシオンのこれからの人生に、いろんな事が起きるだろう。
北星も、自分が出来る事をさらに身につけるだろう。
二人で共に乗り越える。
それがカシオンと北星なのだ…。

HAPPY END

 

newカシオンと北星版も制作中。限りなく現実に近い形で物語で、当時北斗星カシオペアなど様々な列車が走ってた時期を再現。

内容なども全て最初から全部作っております。

その為、上記の原作のような内容が含まれないかもしれないですが、ご了承下さい。

九州編もこちらのnewバージョンに以降しようかと思います。(制作途中で物語がどん図まりしてしまったので、最初から内容を書き直します)

 

そして雑談になるのだけど、実はこの頃…博多ポテトがどんな物なのか分からなくて、オマケ編で博多ポテト2つとか言ってるけど…あれ実際はお土産用に売られてるから単体では買えないはずと最近気づいた((九州に行った事があるので

まあ気にしないで下さいな。

他にも内容が合わなかったりと無茶苦茶でしたが、次のnewバージョンはそんな事はないはずなので、ご期待下さい。

ではっ!