みちのく旅行記

みちのくです!仕事の休暇はよく旅してます!

カシオンと北星の物語 九州編16


ではどうぞ‼︎

カシオン「事故⁈」
北星「あ、私は大丈夫よ?ただ帰れなくなりそうなのよ…」

実は前回の北星の方では、ちょっとした事が起きていた。

名古屋駅  ホーム

北星「あ、よつばさん!」
よつば「北星さん、おはよう」
北星「おはようございます」
よつば「ごめんなさい、ちょっと予定を変更しないといけないわ」
北星「え?」
よつば「紀勢線が鹿を引いて止まったのよ、今回の研修は紀勢線を選んでいたのだけど…」
レディー1「お嬢様、アポが取れました」
よつば「ありがとう」
北星「あ、久しぶり…」
よつば「今から一度米原に向かうわよ、そこから私の乗務を見せるわ」
北星「分かりました」

そうして北星とよつばは米原(岐阜)へ向かった。
この時の米原は珍しく雪が降っていた。
四月にも関わらず、寒気が流れ込んできたため、予定外の雪が降っていた。
除雪車が動くが、降る雪の量が思った以上に多くて、なかなか運行が進まない状況でいた。
東海で使われている車両313系0番台はスノーブラウ(雪などを払うことが出来る部品)が搭載されていないため、雪での走行が困難になっていた。
北星達が米原に到着した頃には既に夕方になっていた。
よつば「ここまで遅れるなんて予想外だわ…」
北星「大丈夫なのですか?」
よつば「問題ないわ、とりあえずすぐに運用に入るわよ」

よつばが乗務するのは、名古屋から富山を結ぶ特急しらさぎ号だった。
特急乗務は普段の乗務とは違い、内容がさらに難しくなっている。
北星「と…特急乗務⁈」
よつば「えぇ、もうこれしかなかったのよ」
見学研修とはいえ、特急で研修するのは異例だった。
だがこれは物語だ、なんでも出来るんだ。
北星「くだらないナレーションはやめなさい‼︎」
作者「すいません」

特急に乗り込み、名古屋まで乗務を受け持つはずだったが、予想外の出来事が起こったのだ。
関ヶ原付近を通り過ぎた時、無線から連絡がきた。

無線「1074T車掌、応答して下さい、どうぞ」
北星「1074Tって…この電車ですよね?」
よつば「こちら1074T車掌です、何かありましたか?どうぞ」
無線「1074T車掌、現在雪の影響で名古屋方面からの快速米原行きの電車が現在大垣駅で停車中ですが、車掌が現在急病により病院に搬送されました、どうぞ」
北星「病院に搬送⁈」
よつば「それで、どうすればよいのですか?どうぞ」
無線「そちらに現在見学研修中の北星さんがいますよね、どうぞ」
よつば「はい、いますよ、どうぞ」
無線「研修中とは分かっておりますが、北星さんを快速米原行きの車掌乗務をお願いしたいのです、どうぞ」
北星「え⁈」
よつば「輸送司令、それにはちょっと無理がありますよ‼︎どうぞ‼︎」
無線「もちろん無理は承知です、ですが他に車掌がいないのです、何とかお願いします!どうぞ!」
北星「…」
よつば「…北星さん、あなた心の準備は出来てる?」
北星「え…?」
よつば「突然の車掌乗務だけど、出来る?」
北星「…や…やります!やらせて下さい‼︎」
よつば「司令へ、北星を車掌乗務に向かわせます。でも念のため、誰か付き添いの方を…どうぞ」
無線「もちろん用意してます、なので安心して乗務に専念して下さい、どうぞ」
よつば「分かりました」

それから30分後…
大垣駅  ホーム

よつば達が乗ったしらさぎ号が大垣駅に到着。
そこに待機していた付き添いの人が待っていた。
⁇?「よつば、お疲れ」
よつば「あら、カランさん。今日はしらさぎ乗務じゃなかったの?」
カラン「急遽変更になってな。さっきまでしらさぎ号の指導乗務してたが、北星の車掌乗務の付き添いを頼まれてな」
北星「あ…確か…研修センターで一度お会いしましたよね…?」
カラン「あぁ、カランだ。臨時指導で君の乗務に付き合うぞ、よろしく」
北星「よろしくお願いします!」
よつば「じゃあカランさん、後はお願いします」
カラン「あぁ、そっちも頑張れよ」

カラン「北星、君の乗務表だ」
北星「これが…乗務表…」
カラン「急ぐぞ、もう発車5分前だ」
北星「はい!」

北星「点呼よし…」
カラン「研修通りにやればいい、それが無理なら深呼吸をしろ」
北星「はい」
北星「乗降よし!ドア閉!」
カラン「…(このまま順調に進んでいけばいいが…)」

それから2時間後、雪の影響で遅れが重なり、北星が米原に着く頃にはもう夜だった。
終点の駅で北星は別の車掌が待機していたため、北星の乗務はこれで無事に終わった。
しかし、一難去ってまた一難。
関ヶ原付近で列車が急停止、全線一時的に運休の見込みが考えられた。
カラン「分かった…」
北星「カランさん、状況は…?」
カラン「関ヶ原付近で列車が止まったらしい。雪の影響で線路が凍結か、あるいは電線が切れたか…とにかく原因は分からん」
北星「どれくらいで運行再開します?」
カラン「さあな…下手すると帰れない可能性もあるな…」
北星「えぇ…」
ぷるるるる…
カラン「はい、こちら米原駅
カラン「…了解」
カラン「北星、今日は帰れないかもしれない」
北星「えぇ⁈」
カラン「関ヶ原付近で電線が雪で切れたらしい。さらに電車が停電で分岐点の減速が間に合わなく脱線したらしい。復旧にも雪で工事が朝方まで続くかもしれないらしい」
北星「私達はどうするのですか?」
カラン「最悪の場合は米原駅の社員寮に入れてもらえるが…」
北星「カランさん、公衆電話ってどこにありますか?」
カラン「改札を出てすぐの所にある」
北星「ありがとうございます」

北星「とりあえず、カシオンに連絡しておかないと…」


カシオン「そう言う事か…」
北星「復旧も明日までかかりそうだから、こっちの社員寮に泊まるかもしれないから」
カシオン「分かった、じゃあ明日までは帰ってこれないのね」
北星「うん」
カシオン「了解、じゃあ夕食は適当に作って食べておくよ」
北星「本当にごめんね」
カシオン「いいよ、じゃあね」
北星「うん、おやすみ」

北星「カランさん」
カラン「北星か、やっぱり社員寮に泊まることになった」
北星「分かりました」
カラン「部屋は駅員が案内するから、先に行ってな」
北星「はい」

カラン「…あいつ無茶な車掌だが、だいぶ立派になってきたな…」

北星は米原駅の社員寮で一泊する事になった。

次回も同じく米原、今度はカシオン達も巻き添い⁈
お楽しみにwwww